お母さんの時間。
子育てしながら(育休だけど)仕事しています、と言うと、「うわーがんばるねえ」といった反応が多い。
そのたびに、「いえいえ」と返すのだけれど、正直「いやそんながんばっているわけではない」と心の中でつぶやいている。
ライター業を始めた頃、ちょうど二人目の子が生後3ヶ月くらいだった。
よく寝てくれるのをよいことに、空き時間すべて仕事しているくらいの感じで、そうでない時も頭の中は仕事のことばかり考えていた。
その結果、何が起こったか。
あるとき、よくイライラしている自分に気がついた。
あと数行書けば終わるのに、子が泣き出した。
ここでお昼寝してくれれば、これができるのに。
そんなことばかりに頭を支配されて、思い通りにならないときにイライラが出てくるようになった。
今はそうじゃない。
「思い通り進まなくて当たり前」というのを前提にしている。
だから、子供が風邪引いて保育園休んでも、夜なかなか寝なくても、たとえ夜中起こされて寝不足でも、全部それでよい。
昼間、眠くなったら、仕事やめて昼寝しちゃう。
今週4本書くはずが、2本しか書けなくても、それでよいことにした。
そうすると、面白いことに気がついた。
「出てくる結果は、大して変わらない」
思い通りにいかないときと、思い通りにいくときと。
一ヶ月トータルで見てみたら、きっとどこかで帳尻が合ってるんだよね。
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子供が周りにいて仕事を進めるのは、はっきりいって困難だ。
政府の進めるリモートワーク(テレワーク)も、子供を保育園に預けるのが前提でないと、よりお母さんは大変になってしまう。
そのへん、お偉いさん方は、みんなわかっているのかなあ。
最近、よく思う。
お母さんが元気じゃないと、家族がおかしくなって、子供にしわ寄せがいって、国がおかしくなる。
お母さんが元気なためには、仕事をしないのが一番なんて思わない。そんなことを主張する人がいたら、ちょっと腰を据えてお話をしたい。
子育てしても、社会的にも活躍して、みんなが生き生きと暮らせるのが理想。
でもいまの社会は、それをやりにくい。
お母さんが強い不公平感を感じてる。
私ばかりこんな頑張ってる、私ばかり早退しなきゃいけない、私ばかり介護しなきゃいけない、と。
じゃあ、どうすればいいんだろう?
お母さんにも、時間を自由に使える権利を皆が認めればいいんじゃないかな。
そのための休暇制度があって良い。
平日の一人の休み。その休みは、
自分が自分に戻れる時間。
一日中、好きなことできる時間。
友達と飲みに行って、語れる時間。
ライブにいって、音楽のシャワーを浴びれる時間。
旅行に行って、山の空気を吸う時間。
思い切り残業して仕事ができる時間。
「時間」を「自由」と読み替えてもいい。
お母さんがそういうことしようとすると、「子育ての間くらいは我慢しろ」だの、「不謹慎」とか言われて、一体何なんだろうと思う。
人間らしくいられる時間が足りなすぎるんだよね。
それがあれば、もっと元気になれる。子供にも、家族にも、優しく接することができる。
お父さんだって、そういう時間欲しいよね。
でも多くのお母さんはきっとお父さん以上に、色んなしがらみに縛られている。
社会がその事実をきちんと把握して、理解して、みんながサポートすればいい。
そうなったら、きっとこの国は大きく変わると思う。
ライターのはしくれとして、本当はそういうメッセージを、皆に届けていきたい。